図們 | 中国あちらこちら
図們は人口14万人の小さな町です。そのうち半分が朝鮮族です。中国と北朝鮮に接する国境の町として知られています。国境には豆満江が流れていて、冬場には凍った川面を脱北者が中国に逃れる、あの場所です。今でも脱北者が少しいるそうです。
行き方
ハルビンから図們駅まで鉄道で12時間。
北京から図們北駅まで高速鉄道で10時間。
図們北駅から市内まではバスで30分2元、タクシーで20分20元。
列車の着く時刻に合わせてバスは待っててくれています。
タクシーは市内から駅までも同料金です。
見どころ
国境
図們口岸が国境の出入り口になります。川の対岸が北朝鮮側の国境の町、南陽です。
ウロウロしているとタクシーの運転手たちがツアーを売りに来ます。最短30分、100元のツアーに行かないか、と聞かれます。たぶん現地の価格ではかなり高いと思うのですが、私は行ってきました。
運転手さんは撮影可能な場所や川幅の狭くなるところなどよく知っているので、まったくのぼったくりではない、と自分に言い聞かせています。
橋の赤いところが中国側、青いところが朝鮮側です。重機があるのは中国側だけ、朝鮮側はみなさん人力で何かをされていました。
貨物列車が通る国境の橋です。ただ、列車が通るのはとても少ないとのことでした。
小高い丘から。朝鮮側の国境の町、南陽を望みます。
ライオン岩と言われるライオンに似ている岩です。
川沿いに鉄道が通っています。
国境なので北朝鮮側には兵士の詰め所があります。ここで脱北しないよう見張っているのでしょう。
違う角度から見ると、詰所の影(日陰になるところ)で兵隊さんが何かをしていました。見張り…。
国境沿いはこのように鉄条網が張ってあります。気軽に脱北・入北できません。
鉄条網以外はのどかな風景が広がっています。
「あなたは国境地域に入っています。自覚して国境の法規を順守してください」
北朝鮮側の鉄道駅が見えました。偉大なる首領(金日成)と偉大なる領導者(金正日)の肖像画がかかっているのがわかります。スローガンには左側に「偉大なる将軍金正恩同志万歳」、右側には「栄光輝く朝鮮労働党万歳」と書いてあります。
駅の近くに客車が放置されていました。
多くの人が線路の周りに集まって作業をしていました。補修でしょうか。
エンジンのある機械はほとんど見かけませんでした。こちらは見かけた数少ない機械、トラクター。
一応、国境周辺では「北朝鮮側にカメラを向けないでください」と書いてあります。カメラはだめなのに双眼鏡はいいのか、と聞くのは無粋なようです。
中国の国境警備隊は親切なので、国境の橋の国境ギリギリまで入場料25元払えば行かせてくれます。赤い線が国境線です。
見かけた数少ないエンジン付きの機械、自動車。ナンバーは咸鏡北道のものでした。
国境の橋の目の前には南陽駅が見えます。そして北朝鮮側には警備員が見えません。
先ほど紹介したのと同様の肖像画とスローガンを掲げています。手前の石碑には「偉大なる首領、金日成同志におかれては永遠に私たちとともにあられる」と書いてあります。
国境の門の上にも登れます。
カメラはだめなのに、なぜ双眼鏡はOKなんだろう。ここでも同じ疑問が去来します。お互いをそこまで信頼しているということかしら、と思っています。双眼鏡は無料なので素晴らしいと思います。レンズは傷が多くて真っ黄色だけど。
白い服の人たちは夫婦と思しき男女で、手で田んぼを耕していました。
寺院
朝鮮族の寺院もありました。朝鮮族に興味があるんだろう、というタクシー運転手さんの配慮によるものです。中国国内では珍しいかもしれませんが、韓国に行っても同じものが見られるので、別にそこまで珍しいものでは…と思いました。
韓国の研究所がお金を出しているみたいです。南北から包囲網を固めているように感じました。
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